
2025/10/26-ブログ-
「パイ」はないけど「愛」はある
~命を削る時間が教えてくれた…大切なことはすぐ傍にあるということ~
寺田夫妻 オンライン特別講演会

心あたりありませんか?こんな課題が目の前にありませんか?
いつか訪れるその日の前に、自身を見つめなおす。
・本当の「支え合い」とは何か
愛する人を支える側・支えられる側、それぞれの立場の“心の揺れ”を通して、
「寄り添うとは何か」を深く理解できる。
・あり方を生きる力に変える方法
苦しみや試練の中でも、“どう在るか”を選ぶことで人生が変わる。人は、困難な時に本質が現れる。
・“命”の重みと“生きる”という選択の尊さ
死と向き合う時間の中で見つけた、“生きる”という希望。
「生かされていること」の奇跡に気づく時間になる。
・家族・パートナーシップの本当の形
性別や立場を超えて、「家族とは何か」「愛とは何か」を考え直すきっかけに。
“絆”という言葉の真の意味を体感できる。
__________________
__________________
「とりたくて、とりたくて──」
胸の手術を決意したのは、夫・寺田智輝。
もと女性、現在男性。
“自分として生きる”ために、胸を取る覚悟をした。
一方その隣で、
「とりたくない、とりたくない──」
そう言いながらも、ガンのために胸の手術を受けたのは、妻・寺田沙弥子。
“生きるために選ばざるを得なかった”手術だった。

2024年、二人は入籍。
東京から伊勢へと移り住み、新しい生活をスタート。
けれど、その穏やかな時間の中で、試練が訪れる。
引っ越しがようやく落ち着いた頃、
沙弥子さんに「乳がん(ステージ2)」が発覚。
恐怖と絶望、そして“生きたい”という希望。
沙弥子さんは、母をがんで亡くしている。
抗がん剤で弱っていく母の姿を、ずっとそばで見てきた。
だから、抗がん剤治療の話が出たとき──
「絶対に嫌だ」と、かたくなに拒否した。
けれど、日を重ねるうちに、心の奥からこみあげてきた想いがあった。
「まだ、生きたい。」
「もう少し、この家族で過ごしたい。」
その“生きたい”という小さな光が、
彼女の中の恐怖を少しずつ溶かしていった。
抗がん剤治療が始まる前。
夫・智輝さんは静かに言った。
「僕が先頭をいく。」
そう言って、自らバリカンを手に取り、
先に坊主にした。

“あなたは一人じゃない。”
その姿を見た瞬間、沙弥子さんの覚悟が定まった。
そして、手術前、今までともにすごした左胸との最期の1枚。
弱さ、強さ、恐怖、喜び…ありのままの自分を受け止めた。病気と一緒に受け止めた。

笑顔で手術室に向かうその背中には、
恐怖ではなく、誇りと愛があった。

発覚、治療、手術、リハビリ──
全てが順調だった、なんてことはない。
苛立ち、涙、すれ違い。
思うようにいかない現実の中で、
お互いの優しささえ見えなくなることもあった。
それでも、最後に残ったのは──
家族を想う気持ち、
そして未来を信じる力。

誰かを支えることで、自分もまた支えられていた。
そのことに気づいたとき、ふたりは“家族”という言葉の本当の意味を知った。
大切なことは、すぐそばにあった。
怒り、涙、後悔、祈り──
それでも最後に残ったのは、「愛」だった。
“命を削る”時間の中で見つけた、
“生きる”という希望。
失ったものは確かに大きかった。
けれど、それ以上に得たもののほうが、ずっと大きかった。

【主催者より】
初の共同主催。当日は、2人で司会、学びの共有や私たち自身が感じた感想・学びなどを皆様にお伝えしながら、講演会を学び深き時間にさせて頂きます。
写真(右)中村文昭(有限会社クロフネカンパニー 代表)
スタッフとして、父として、男として──。
治療に向かう妻を、家庭を支え続けた智輝の姿を見てきた。
その姿勢、その時の感情。
目の前で見てきたからこそ伝えたいことがある。
自分たちだけの物語にせず、
「今、そんな時」「いつか、そんな時」に誰かの支えになるように。
この講演を企画しました。
写真(左)香葉村真由美(あり方の教室 主宰)
智輝とは、毎月インスタライブを通して「あり方」を語り合う仲。
沙弥子は、あり方の教室の受講生として、この一年を共に歩んできました。
苦難を共にし、喜びを分かち合う姿を間近で見てきて、
“愛の形”とは何か、“生きる力”とは何かを改めて感じました。
【日程】
2025/12/15 Mon 19:30-
オンライン(zoom)
申込者には、2-3日前にzoomIDをお送りさせて頂きます。
※アーカイブ有、講演後3日前後でアーカイブをお送りいたします。
【参加費】
¥3500(税込)
